同じ場所に湿疹を繰り返す原因
同じ場所に繰り返す湿疹の原因は、大きく分けて以下の3つが考えられます。
アレルギー性皮膚炎
アレルゲンに対する過敏な免疫反応によって、かゆみを伴う湿疹が発生します。
アレルゲンには、食物、花粉、ダニ、ハウスダストなどがあります。アレルギー性皮膚炎は、乳児期から思春期にかけて、様々な症状や病気を引き起こします。これを「アレルギーマーチ」と呼んでいます。
アレルギーマーチの一般的なパターンは、乳児期に食物アレルギーやアトピー性皮膚炎、幼児期に気管支喘息やアレルギー性鼻炎、学童期から思春期にアレルギー性鼻炎や花粉症といった具合です。
接触皮膚炎
皮膚に触れる物質に対するアレルギー反応や刺激反応によって、赤みや水ぶくれ、かさぶたなどの湿疹が発生します。
接触皮膚炎には、アレルギー接触皮膚炎と刺激性接触皮膚炎の2種類があります。
アレルギー接触皮膚炎は、金属や化粧品、染料などに対するアレルギー反応で、一度アレルギーを持つと、その物質に触れるたびに同じ場所に湿疹が出ます。
刺激性接触皮膚炎は、洗剤や消毒薬、植物などに対する刺激反応で、皮膚のバリア機能が低下したときに起こりやすくなります。
固定薬疹
薬物に対するアレルギー反応によって、同じ場所に赤い斑点や水ぶくれ、色素沈着などの湿疹が発生します。
固定薬疹は、原因の薬を飲むと毎回同じ場所に出るため「固定」という名前がついています。
よくあるのが生理痛に含まれる痛み止めや風邪薬です。広い範囲に発疹が出でないので、薬が原因と気づかないことがほとんどです。
最初は赤いだけですが、繰り返すと水ぶくれができたり、治った後に色素沈着が残ります。この「固定薬疹」は、薬以外の原因にトニックウォーターが知られています。
同じ場所に繰り返す湿疹の診断
同じ場所に繰り返す湿疹の診断は、問診、血液検査、パッチテストなどで行われます。
同じ場所に繰り返す湿疹の治療
治療は、原因となる物質の除去、抗炎症薬、抗アレルギー薬の使用、免疫療法の検討などがあります。
また、保湿、感染症の予防、環境整備、ストレスの管理などの予防や対策も重要です。