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麻疹・風疹・水痘

風疹・麻疹・水痘とは

風疹・麻疹・水痘とは風疹・麻疹・水痘は、いずれもウイルスによって引き起こされる発疹性の感染症です。
それぞれの病気の特徴や対策について解説します。

風疹とは

風疹の原因

風疹は、風疹ウイルスに感染することで発症します。風疹ウイルスは、空気感染、飛沫感染、接触感染のいずれかで人から人へ伝播します。
潜伏期間は12~23日程度です。

風疹の症状

風疹の症状は、発熱、発疹、リンパ節の腫れなどです。
発疹は、顔や首から始まり、全身に広がります。発疹は淡紅色で小さく、かゆみはあまりありません。
リンパ節の腫れは、後耳部や後頸部などに見られます。
風疹は一般的に軽症ですが、稀に脳炎や血小板減少性紫斑病などの重い合併症を起こすことがあります。
風疹の最大の問題は、妊娠初期に感染した場合に胎児に先天性風疹症候群(CRS)を引き起こす可能性があることです。
CRSは、心疾患、難聴、白内障などの先天異常を伴う重篤な症候群で、妊娠20週までに感染するとそのリスクが高くなります。

風疹の診断・検査方法

風疹の診断は、症状や流行の状況などから臨床的に行われますが、確定診断には血液検査やウイルス分離などの実験室検査が必要です。
血液検査では、風疹ウイルスに対する抗体の有無や価の変化を調べます。
ウイルス分離では、鼻咽頭ぬぐい液や尿などから風疹ウイルスを検出します。

風疹の治療方法

風疹には特効薬はありません。
対症療法として、解熱剤や抗ヒスタミン剤などを用いることがあります。
合併症がある場合には、適切な処置を行います。妊娠初期に感染した場合には、CRSのリスクを考慮して、妊娠の中断や出産の選択肢を検討します。

麻疹(はしか)とは

麻疹の原因

麻疹は、麻疹ウイルスに感染することで発症します。麻疹ウイルスは、空気感染、飛沫感染、接触感染のいずれかで人から人へ伝播します。
潜伏期間は10~12日程度です。

麻疹の症状

麻疹の症状は、発熱、咳、鼻水、結膜炎、発疹などです。発熱は39℃以上になり、発疹は顔や首から始まり、全身に広がります。
発疹は鮮紅色でやや隆起しており、一部には健常皮膚を残します。
発疹の出現前に、口腔粘膜に白い斑点(コプリック斑)が見られることがあります。
麻疹は重症化しやすく、肺炎、中耳炎、脳炎、脳症、けいれん、血小板減少性紫斑病などの合併症を起こすことがあります。
死亡率は先進国であっても1,000人に1人と言われています。

麻疹の診断・検査方法

麻疹の診断は、症状や流行の状況などから臨床的に行われますが、確定診断には血液検査やウイルス分離などの実験室検査が必要です。
血液検査では、麻疹ウイルスに対する抗体の有無や価の変化を調べます。
ウイルス分離では、鼻咽頭ぬぐい液や尿などから麻疹ウイルスを検出します。

麻疹の治療方法

麻疹には特効薬はありません。対症療法として、解熱剤や抗ヒスタミン剤などを用いることができます。
合併症がある場合には、適切な処置を行います。
麻疹による免疫低下により、二次感染を起こすことがあるため、抗生物質の投与も必要な場合があります。

水痘(水疱瘡)とは

水痘の原因

水痘は、水痘帯状疱疹ウイルスに感染することで発症します。
水痘帯状疱疹ウイルスは、空気感染、飛沫感染、接触感染のいずれかで人から人へ伝播します。潜伏期間は10~21日程度です。

水痘の症状

水痘の症状は、発熱、発疹、かゆみなどです。発疹は、紅斑から始まり、水疱、膿疱、痂皮化して治癒します。
発疹は全身に分布し、頭皮や口腔内にもできることがあります。発疹はかゆみを伴い、掻きむしってしまうと瘢痕(きずあと)になることがあります。
水痘は一般的に軽症ですが、稀に肺炎、脳炎、細菌感染などの重い合併症を起こすことがあります。
また、水痘にかかったことがある人は、後に帯状疱疹という病気になる可能性があります。

水痘の診断・検査方法

水痘の診断は、症状や流行の状況などから臨床的に行われますが、確定診断には血液検査やウイルス分離などの実験室検査が必要です。
血液検査では、水痘帯状疱疹ウイルスに対する抗体の有無や価の変化を調べます。
ウイルス分離では、水疱の内容物や鼻咽頭ぬぐい液などから水痘帯状疱疹ウイルスを検出します。

水痘の治療方法

水痘には特効薬はありません。対症療法として、解熱剤や抗ヒスタミン剤などを用いることができます。
水疱のかゆみを和らげるために、清潔な水や消毒液で洗ったり、冷却剤や保湿剤を塗ったりすることができます。
水疱を掻きむしったり、破ったりしないように注意することが重要です。合併症がある場合には、適切な処置を行います。
水痘に感染した人は、発疹が全て痂皮化するまで、学校や職場などに行かないようにすることが必要です。

登校・登園について

風疹、麻疹、水痘は、学校保健安全法に基づき、出席停止期間が設けられています。
登校再開にあたり、診断書・登校許可証が必要になることもあります。事前に通学している学校に確認して、必要があればご相談下さい。
診察の上で作成させて頂きます。

出席停止期間

  • 風疹 発疹が消失するまで
  • 麻疹 解熱後3日経過するまで
  • 水痘 全ての発疹が痂皮(かさぶた)化するまで

参考文献
厚生労働省/保育所における感染症対策ガイドライン(2018年改訂版)